同一労働同一賃金の対応は職務記述書から|正社員とパートの違いを説明できる書き方を社労士が解説|一般社団法人クレア人財育英協会
令和8年10月1日に同一労働同一賃金ガイドラインが改正され、手当・賞与・退職手当・休暇など対象が広がりました。何から手を付ければよいか迷う会社が最初に作るべきものは「職務記述書」です。同一労働同一賃金は給与を同じにしろという話ではなく、仕事の範囲や責任の違いを説明できれば合理的な差は認められます。正社員とパート・有期の違いを書き出す具体例を、特定社会保険労務士が約3分で解説します。
この記事の要点
- 最初に作るべきは正社員とパート・有期の職務記述書
- 職務記述書がないと待遇差を説明できない理由
- 同一労働同一賃金は「給与を同じにしろ」ではない
- 担当範囲・クレーム対応・代理責任の書き分け例
解説動画
チャプター
0:00 質問|ガイドライン改正、何から手を付ける?
0:29 結論|最初に作るべきは職務記述書
0:44 職務記述書がないとどうなる?
1:11 差をつけること自体は認められている
1:36 具体的な書き方の例
2:12 今日の格言
解説のポイント
今回のガイドライン改正では、退職手当・無事故手当・家族手当・住宅手当・夏季冬季休暇・褒賞などが新たに書き込まれ、賞与や病気休職などの記載も充実しました。対象が広がったことで、「何から手を付ければよいかわからない」という声が多く寄せられています。
同一労働同一賃金は「給与を同じにしなさい」という話ではない
同一労働同一賃金は、正社員とパート・有期雇用労働者の給与を一律に同じにすることを求めるものではありません。職務の内容や責任の程度などに違いがあれば、その違いに応じた合理的な範囲の差は認められています。問題になるのは、違いを説明できないまま差を設けている場合です。
違いを“見える化”する職務記述書
動画では、正社員とパート・有期の違いを次のように書き分ける例を紹介しています。
・正社員:担当業務全体を管理する/クレームやトラブルに対応する/責任者不在時は代理責任者となる
・パート・有期:担当業務の一部を行う/クレームやトラブルは報告する/代理の責任権限は持たない
このように比較できる形で書き出しておけば、待遇差の説明を求められた際の根拠となり、賃金の引き上げが難しい場合でも「差の理由」を明確にすることができます。
よくある質問
Q. 同一労働同一賃金の対応は何から始めればよいですか?
A. まず正社員とパート・有期雇用労働者の職務記述書を作り、仕事の範囲や責任の度合いの違いを書き出します。違いが明確になれば、待遇差の理由を説明しやすくなります。
Q. 正社員とパートの給与に差をつけることは認められませんか?
A. 認められます。職務の内容や責任の程度、配置の変更の範囲などが違えば、その違いに応じた合理的な範囲の差は認められています。大切なのは、その違いを説明できることです。
解説者
小野 純(おの・じゅん)|特定社会保険労務士
企業・教育機関等で累計400回以上のハラスメント・労務研修に登壇。「法律をどう現場に落とし込むか」を重視した実践的な講義に定評があり、雇用クリーンプランナー資格の監修・講師を務める。
参考資料
パートタイム・有期雇用労働法施行規則等の改正(令和8年厚生労働省令第87号、厚生労働省告示第201〜203号/令和8年4月28日公布・告示、10月1日施行)、同一労働同一賃金ガイドライン
報道関係者・企業担当者様向け 個別質問会
日時:2026年11月5日(木)12:00〜18:00(個別対応のため時間は要調整)
形式:電話・オンライン(いずれでも可)
費用:無料
申込:事務局 info@koyo-clean.com までお問い合わせください。
雇用クリーンプランナー 公式サイト