2026.01.22

残業後・休日の連絡はどこまで許される?労基法改正議論で浮上する「つながらない権利」と企業の線引き設計|一般社団法人クレア人財育英協会

【出典】残業後・休日の連絡はNGになる?労基法改正で議論が進む「つながらない権利」の現実


「つながらない権利」は全面禁止を意味するのか

労働基準法改正の議論の中で、「つながらない権利」が注目されています。
残業後や休日に業務連絡が届き、実質的に休息が妨げられる問題が背景にあります。

しかし、日本で直ちに全面禁止となる見込みは高くありません。
焦点は「禁止」ではなく「線引き」です。


現行法ではどう扱われているか

労基法上、労働時間とは「使用者の指揮命令下にある時間」と定義されます。

時間外に業務指示を出し、それが実質的に対応義務を伴う場合、
労働時間と評価される可能性があります。

一方、単なる情報共有や任意確認の場合は、直ちに労働時間と認定されるとは限りません。
ここがグレーゾーンです。


海外ではどう法制化されているか

フランスでは「つながらない権利」が法制化され、企業に対応方針の策定が求められています。

ただし、全面禁止ではなく、
・業務特性
・緊急対応
・労使協議

を前提に運用設計がなされています。

日本でも、まずはガイドラインで整理する方向性が示されています。


なぜ日本で全面禁止が難しいのか

日本では、

・緊急対応を要する業種
・管理監督者の裁量
・裁量労働制の存在

といった制度構造があります。

一律禁止は、業務実態と齟齬を生む可能性があります。


想定されるガイドラインの焦点

議論の方向性から予測されるのは、次のような整理です。

① 連絡時間帯の目安設定
② 緊急連絡の定義明確化
③ 返信義務の有無の区別
④ 管理職の連絡配慮義務

禁止ではなく、基準の明示です。


企業が今から整えるべき線引き例

① 原則として22時以降は非緊急連絡を控える
② 緊急連絡は件名で明示する
③ 休日の返信は任意と明文化する
④ チャット通知の設定ルールを策定する

「感覚」ではなく「社内基準」で整理することが重要です。


管理職に求められる行動変化

問題は制度よりも文化です。

・即時返信を前提にしない
・深夜送信を避ける
・送信予約機能を活用する

管理職の行動が、組織の休息環境を左右します。


今後の論点──健康管理責任との接続

つながらない権利は、単なる働き方の問題ではありません。
長時間労働・メンタルヘルス・安全配慮義務と接続します。

「連絡は自由」か「健康を守る」か。
このバランス設計が今後の焦点になります。


セミナー開催概要

日時:2026年1月29日 12:00〜
主催:一般社団法人クレア人財育英協会
場所:千代田区紀尾井町3-12 紀尾井町本社ビル6F
備考:報道関係者・メディア向け取材・情報提供目的のセミナーです。


一般社団法人クレア人財育英協会の視点

「つながらない権利」は、連絡を止める権利ではありません。
休息を確保するための設計の問題です。

全面禁止か、自由放任かという二項対立ではなく、
線引きを言語化できるかどうかが問われています.

一般社団法人クレア人財育英協会は、ガイドライン策定前の段階から、実務で機能する基準設計を支援しています.

公式サイト:https://koyo-clean.com/

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