2026.02.12

接客業だけの話ではない。カスハラ指針「素案」が示す「顧客」の再定義と企業対応の新基準|一般社団法人クレア人財育英協会

【出典】接客業だけの話ではない。カスハラ指針「素案」が示す「顧客」と企業対応の新基準


指針「素案」が変えたのは、“顧客”の定義である

厚労省が示したカスタマーハラスメント対策指針の「素案」は、単なる注意喚起ではありません。
本質は「顧客の範囲」を再定義した点にあります。

従来の来店客だけでなく、取引先や交渉相手の従業員も含める考え方が示されました。
これは、保護対象の拡張を意味します。


指針は“努力目標”ではない

指針は法律そのものではありません。
しかし、法改正に基づく事業主義務の具体基準を示す位置づけになります。

行政指導や企業責任の判断は、指針内容を基準に行われる可能性があります。
「まだ素案だから様子見」という判断は、安全とは言えません。


なぜBtoB企業も対象になるのか

素案は、業務に関連して接点を持つ相手を広く捉えています。

納品先、発注元、共同事業者、下請企業。
強い立場を背景とした威圧的要求や人格攻撃は、対面販売に限りません。

接客業だけの問題という理解は、制度構造と一致しません。


顧客の再定義がもたらす実務変化

顧客範囲の拡張は、次の変化を生みます。

① 取引現場も記録対象になる
② 営業部門がカスハラ対応の当事者になる
③ 契約条項の見直しが必要になる可能性

これまで「取引だから仕方ない」と処理されていた事案が、
就業環境問題として扱われる可能性があります。


整備しない場合のリスク

体制が未整備のまま事案が発生すると、

・従業員の安全配慮義務違反
・行政指導
・労災リスク
・メディア報道による信用毀損

といった影響が現実化します。

“顧客対応”の問題が、“労務管理”の問題へと変わります。


今から整えるべき3つの柱

① 定義と許容範囲の明文化
どこからが不当要求かを明示する。

② 対応フローの具体化
記録、一次対応、上長判断、エスカレーションの手順を明確にする。

③ 相談体制の実効性確認
営業職を含め、相談できる導線を整備する。

制度は文書で終わらず、運用設計で決まります。


正式指針前に決めるべき“線引き”

「顧客だから受け止める」という前提を維持するのか。
「従業員の安全を優先する」のか。

この判断軸を曖昧にしたままでは、現場は迷います。
正式指針を待つのではなく、自社基準を持つことが差になります。


開催概要──報道関係者・メディア向け説明

日時:2026年2月19日 12:00〜
主催:一般社団法人クレア人財育英協会
内容:報道関係者・メディア向け説明(取材・情報提供)
備考:個別取材対応、オンライン対応可(その他日程についても柔軟に調整します)


一般社団法人クレア人財育英協会の視点

カスハラ対策は、クレーム処理の延長ではありません。
顧客との関係設計と、従業員保護のバランス設計です。

指針が示したのは、「誰を守るのか」という問いの拡張です。
企業が持つべき基準は、顧客満足だけではありません。

一般社団法人クレア人財育英協会は、規程整備から対応フロー設計、管理職研修まで、実務として機能するカスハラ対策の構築を支援しています。

公式サイト:https://koyo-clean.com/

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