2026.06.11
日大で教職員3名が同時懲戒処分。相次ぐハラスメントから読み解く「倫理の崩壊」と企業ガバナンスの再建|一般社団法人クレア人財育英協会
この記事の結論:複数のハラスメントが「同時期」に発覚・処分される事態は、個人の暴走ではなく「組織全体の倫理観(タガ)が外れている」という構造的な問題を示しています。「誠に遺憾」という言葉だけの謝罪を脱し、環境を根本からデザインし直すガバナンスの刷新が急務です。
- 日本大学で、教員・職員計3名がハラスメント行為により停職処分に
- 被害者は生徒、教諭、職員と多岐にわたり、組織内での蔓延が浮き彫りに
- 個人の道徳心に依存せず、仕組みで再発を防ぐKCP(雇用クリーンプランナー)のアプローチ
日本大学、教職員3名のハラスメントによる懲戒処分を発表
2026年6月10日、日本大学は公式サイトを通じ、ハラスメント行為が確認された教職員3名に対して懲戒処分(停職)を決定したと発表しました。
処分の内訳は、「生徒に対してハラスメント行為等があった教諭(停職3か月)」、「教諭に対してハラスメント行為等があった教諭(停職3か月)」、そして「職員に対してハラスメント行為があった職員(停職5か月)」となっています。大学側は「このような事態が発生したことは誠に遺憾であり、再発防止に向けて全力で取り組んでまいります」との声明を出しています。
問題の核心:「同時多発的なハラスメント」が意味する組織の機能不全
このニュースにおいて、企業の人事・経営層が直視すべきは、被害の対象が生徒・教員・職員と多岐にわたり、かつ「複数のハラスメント事案が同時に処分されている」という事実です。
単発の不祥事であれば、「たまたま問題のある個人がいた」という見方もできます。しかし、これほど広範囲で事案が同時発覚するということは、組織全体に「この程度の言動なら許されるだろう」という甘えや、倫理観の欠如が常態化していた(タガが外れていた)ことを強く示唆しています。
これまで度重なるガバナンス不全が指摘されてきた同大学ですが、組織の空気が腐敗している状態では、どれだけコンプライアンス宣言を行っても現場には響きません。「誠に遺憾」という言葉は、痛みを伴う仕組みの刷新がなければ、ただの空虚な儀式となってしまいます。
民間企業への警鐘:個人の「道徳心」に頼る再発防止は失敗する
企業でハラスメントが起きた際、多くの組織が「再発防止のために研修を行います」「一人ひとりの意識改革を徹底します」と表明します。しかし、個人の「道徳心」や「意識」に依存する対策は、長続きしません。
本当のガバナンスとは、意識を変えることではなく、「意識が低くてもハラスメントができない(あるいは即座に検知される)環境・ルールをデザインすること」です。
雇用クリーンプランナー(KCP)の視点:言葉だけの「遺憾」を終わらせる仕組みづくり
倫理が崩壊しかけている組織を立て直し、実効性のある再発防止策を講じるために必要な3つのアクションは以下の通りです。
- 「点」ではなく「面」でのリスク調査:
一つの事案が発覚した際、該当部署だけでなく全社的な匿名サーベイ(第三者機関によるアンケート等)を実施し、潜在的なハラスメントを面で洗い出します。 - 権力の非対称性を是正する「1on1のオープン化」:
密室での指導や評価フィードバックをなくし、面談の記録を残す、あるいは第三者(人事等)が定期的にモニタリングするルールを設け、権力者が暴走しにくい環境を物理的に作ります。 - 処分の透明化と「再発防止策の公開」:
「誰がどう処分されたか」をプライバシーに配慮しつつ社内に公開し、「我が社は絶対にハラスメントを許さない」という経営トップの強いメッセージを制度として定着させます。
結語:環境のデザインこそが、最大の被害者救済である
不祥事が起きるたびに繰り返される「誠に遺憾」「再発防止に努める」という定型文。社会も従業員も、その言葉の軽さをすでに見透かしています。
人が安心して才能を発揮し、尊厳を守りながら働ける職場をつくるためには、精神論ではなく「仕組み」が必要です。自社のガバナンスを根本から見直し、独立したルールと環境を構築することこそが、企業が果たすべき真の責任です。
ハラスメントのない健全な職場環境をつくるために
組織内に蔓延するハラスメントの連鎖を断ち切るには、個人の意識改革だけでは限界があります。一般社団法人クレア人財育英協会では、ハラスメントの未然防止と、実効性のある独立したガバナンス体制の構築をサポートする専門家である「雇用クリーンプランナー(KCP)」の育成と認定を行っています。
「自社のガバナンスを根本から見直したい」「形だけの再発防止策から脱却したい」とお考えの企業様は、ぜひ当協会の資格認定プログラムをご活用ください。
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