2026.10.23

固定残業代込みで最低賃金クリアはNG|計算に入れてはいけない賃金を社労士が解説|一般社団法人クレア人財育英協会

固定残業代込みで最低賃金クリアはNG

「固定残業代を含めれば最低賃金はクリアしている」――その考え方はNGです。固定残業代は時間外労働に対する賃金なので、最低賃金の計算には含められません。通勤手当・家族手当・精皆勤手当・賞与なども同様です。毎月の総支給額だけで安心してはいけない理由を、特定社会保険労務士が約2分で解説します。

この記事の要点

  • 固定残業代で最低賃金の不足分を埋められない理由
  • 最低賃金は「通常の労働時間に対する賃金」で比較する
  • 計算から除く手当(通勤手当・家族手当・精皆勤手当・賞与など)
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解説動画

チャプター
0:00 質問|固定残業代込みなら最低賃金クリア?
0:17 結論|固定残業代は計算に入れられない
0:28 総支給額で見てはいけない理由
0:45 残業代で不足分は埋められない
0:57 ほかに含められない手当

解説のポイント

2026年度の地域別最低賃金は全国加重平均1,177円となり、10月以降、各地で順次発効しています。時給者の見直しは進んでいる一方で、月給者、とくに固定残業代(みなし残業代)を含む給与体系の会社では、「総支給額で見れば最低賃金を上回っている」という誤った判断が少なくありません。

固定残業代は「残業代」。最低賃金の不足を埋めることはできない

最低賃金は、原則として通常の労働時間に対する賃金で比較します。固定残業代は時間外労働に対する割増賃金をあらかじめ支払う仕組みであり、最低賃金の計算からは除外されます。基本給だけで時間額を出すと最低賃金を下回る場合、固定残業代がいくら支払われていても違反となるおそれがあります。

ほかにも計算に入れない賃金がある

最低賃金法施行規則では、次の賃金を最低賃金の計算から除くとしています。

・通勤手当、家族手当、精皆勤手当
・時間外・休日・深夜の割増賃金(固定残業代を含む)
・賞与など1か月を超える期間ごとに支払う賃金
・臨時に支払う賃金(結婚手当など)

動画では、「総支給額だけを見て安心しない」ための確認の考え方を、約2分でわかりやすく解説しています。

よくある質問

Q. 固定残業代を含めて最低賃金を上回っていれば問題ありませんか?

A. 問題があります。固定残業代は時間外労働に対する割増賃金をあらかじめ支払うもので、最低賃金の計算からは除外されます。基本給など通常の労働時間に対する賃金だけで最低賃金額以上である必要があります。

Q. ほかに最低賃金の計算に含めない手当はありますか?

A. 通勤手当、家族手当、精皆勤手当、賞与など1か月を超える期間ごとに支払う賃金、臨時に支払う賃金、時間外・休日・深夜の割増賃金は含めません。

解説者

小野 純(おの・じゅん)|特定社会保険労務士
企業・教育機関等で累計400回以上のハラスメント・労務研修に登壇。「法律をどう現場に落とし込むか」を重視した実践的な講義に定評があり、雇用クリーンプランナー資格の監修・講師を務める。

参考資料

厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」/最低賃金法(第4条・第40条)、最低賃金法施行規則(第1条)

報道関係者・企業担当者様向け 個別質問会

日時:2026年10月30日(金)12:00〜18:00(個別対応のため時間は要調整)
形式:電話・オンライン(いずれでも可)
費用:無料
申込:事務局 info@koyo-clean.com までお問い合わせください。

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