2026.10.12
就活セクハラの相談窓口、採用担当に言いにくいときも届く案内の作り方
この記事の結論:就活セクハラの相談窓口は、採用ページに名前を載せるだけでなく、求職者が迷わず連絡できる状態にすることが大切です。採用担当へ直接言いにくい場合の入口と、相談後に情報をどう扱うかを分かりやすく案内しましょう。
- 社内用の窓口案内が、そのまま社外の求職者に使えるとは限らない。
- 相談を受ける担当と、選考に関わる担当の役割を整理する。
- 選考終了後も見つけられる連絡先と、引継ぎの手順を用意する。
就活セクハラの相談窓口を、求職者へ周知する義務
2026年10月1日施行の制度について、厚生労働省は、求職者等に対するセクシュアルハラスメントの相談窓口を定め、求職者等に周知することなどを説明しています。今回は直近の新たな事件の解説ではなく、施行後の窓口運用を点検する記事です。
同省の資料では、窓口担当者の適切な対応、事実関係の確認、被害者への配慮、プライバシー保護なども整理されています。ここから先は、求職者が利用しやすい案内にするための本稿の実務上の提案です。
社内システムへのログインが必要なフォームでは、社外の人が連絡できません。採用担当者のメールアドレスだけでは、その担当者に関する相談が届きにくいこともあります。社外の端末から案内を開き、応募者の立場で連絡先へたどり着けるかを確かめましょう。
報道を踏まえ、企業で確認したい点を整理すると次のとおりです。以下は当協会の実務上の提案であり、報道された組織の実際の運用を示すものではありません。
| 確認する場面 | 見落としやすい点 | 整えたい対応 |
|---|---|---|
| 窓口を探す | 社員向けの案内しかない | 社外から閲覧できる連絡先を示す |
| 採用担当に関する相談 | 同じ担当者にしか連絡できない | 別の担当や外部窓口などの入口を用意する |
| 選考が終了する | 応募者用ページが閉じて連絡先を失う | 後から参照できる案内を残す |
相談することへの不安を、案内文で減らす
私たち一般社団法人クレア人財育英協会は、ハラスメントのない健全な職場環境づくりを推進する立場として、窓口の存在と同時に、相談した後の流れを伝えることを提案します。「誰が読むか分からない」「選考担当へそのまま転送されるのでは」という不安に、運用に即した説明を添えることが大切です。
秘密を絶対に誰にも伝えないと約束するのではなく、確認や対応に必要な共有の範囲と、本人の希望を聞く手順を説明します。相談内容を採用判断に流用しない運用なども、担当者間で具体化しておきましょう。
雇用クリーンプランナー(KCP)の視点:求職者の目線で点検したい三つの案内
次の項目は案内文と内部手順の両方で確認します。窓口名だけを整えても、受付後の担当が不明では機能しません。
- 入口と対象を明確にする
応募者以外にインターン等の参加者からも相談が届くことを想定します。受付方法、担当、返信の目安を示し、説明会や参加案内にも参照先を付けます。 - 選考と相談の役割を整理する
選考担当に言いにくい事情を受け止められる担当を用意します。情報を共有する必要がある場合の判断役を決め、関係のない評価資料へ相談内容を混ぜないようにします。 - 終了後も連絡を受けられるようにする
採用ページの更新や応募者用アカウントの終了で、相談先が消えないか確認します。担当者の異動時も記録と対応状況が引き継がれる手順を用意します。
見つけられる窓口から、使える窓口へ
就活セクハラの相談窓口は、企業の外にいる人が利用する点を意識して設計します。社員には分かる部署名や内線番号だけで案内が終わっていないか、点検しましょう。
求職者が後から相談したいと思ったときにも、連絡先と対応の流れが分かることが大切です。周知と受付後の運用を一緒に見直すことで、相談を受け止める体制を具体化できます。
現場で使えるハラスメント対策を学ぶ
一般社団法人クレア人財育英協会では、職場のハラスメント防止に取り組む雇用クリーンプランナーの育成・認定を通じ、企業の継続的な職場環境づくりを支援しています。
相談対応や予防教育を担う人材を育て、社内の対策を実務につなげたいとお考えの企業様は、ぜひ当協会の資格認定プログラムをご活用ください。
