2025.10.20

最低賃金は誰が決めているのか。三者構成原則と中央・地方審議会の仕組みから読み解く「社会の合意」|一般社団法人クレア人財育英協会

【出典】最低賃金「誰が決めている?」──その裏にある「社会の合意」


最低賃金は「国が決める」わけではない

最低賃金は、政府が一方的に決定する制度ではありません。
最低賃金法に基づき、「三者構成原則」によって決められます。

三者とは、
・労働者代表
・使用者代表
・公益委員(学識経験者)

です。


中央最低賃金審議会の役割

まず中央最低賃金審議会が、
全国をA・B・Cのランクに分け、目安額を提示します。

この段階は「決定」ではなく「目安」です。
報道で「引き上げ決定」と伝えられても、法的確定ではありません。


地方最低賃金審議会での議論

目安を受け、各都道府県の地方最低賃金審議会が審議します。

地域の物価水準、企業体力、雇用状況を踏まえ、
最終的な改定額を決定します。

そして都道府県労働局長が正式決定し、官報公示を経て効力が発生します。


「決定」と「確定」の違い

中央審議会の目安提示は“方向性”。
地方審議会での議決と公示で初めて“法的効力”が生じます。

報道のスピードと法的プロセスには時間差があります。


なぜ三者合議なのか

最低賃金は、単なる賃金政策ではありません。

・労働者の生活保障
・企業の支払能力
・地域経済への影響

を同時に考慮する必要があります。

一方の立場だけで決めると、制度は持続しません。
三者構成は、社会的バランスの制度設計です。


企業実務への直接的影響

最低賃金改定は、

・基本給の見直し
・各種手当との関係
・パート・アルバイトの賃金体系
・社会保険料計算

に直結します。

最低賃金を下回る賃金設定は無効となります。
差額支払い義務も発生します。


最低賃金は“経済政策”でもある

最低賃金の引き上げは、
物価・消費・企業利益・雇用調整

すべてに波及します。

単なる数字ではなく、
社会全体の「どこに重心を置くか」の選択です。


セミナー開催概要

日時:随時開催
主催:一般社団法人クレア人財育英協会
場所:千代田区紀尾井町3-12 紀尾井町本社ビル6F


一般社団法人クレア人財育英協会の視点

最低賃金は、企業対労働者の対立構造ではありません。
社会の合意形成のプロセスです。

問われているのは、
いくら上がるかではなく、
どう決められているかを理解しているかです。

制度の仕組みを知らなければ、
経営判断も、従業員説明も曖昧になります。

一般社団法人クレア人財育英協会は、制度の構造を分解し、企業実務に落とし込む支援を行っています。

公式サイト:https://koyo-clean.com/

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