2025.02.01
医療機関のネット中傷対策、日医相談窓口と院内で備える初動の手順
この記事の結論
医療機関のネット中傷対策では、書込みの記録を残し、内容を確認したうえで組織として対応します。日本医師会の相談窓口の詳細ページは会員用アカウントが必要です。公開情報だけで匿名利用や削除の実現を約束することはできません。
医療機関の管理者、職員の相談を受ける担当者に向けた解説です。診療の要否や個別の法的判断は、具体的な状況に応じて別に検討する必要があります。
内容確認・更新:2026年10月12日。
訂正:旧記事の開設日「2025年1月31日」と匿名で相談できるという説明を見直しました。日本医師会の公開案内で確認できる「2025年1月」と会員用ページの案内に修正しています。
日本医師会の公開案内で分かること
日本医師会の2025年4月9日付案内は、2024年10月に医療機関へアンケートを行い、2025年1月にペイシェントハラスメント・ネット上の悪質な書込み相談窓口を開設したと説明しています。受付方法はWEBフォームと電話です。
詳細は日医会員用アカウントが必要なメンバーズルームに案内されています。所属する医療機関で利用条件や手続きを確認してください。公開案内からは、匿名利用の可否や個別の支援内容まで断定できません。
医療機関のネット中傷対策で最初に残す記録
| 確認事項 | 残すもの | 配慮する点 |
|---|---|---|
| 投稿の内容 | 画面、URL、確認日時 | 切り抜きだけでなく文脈も確認 |
| 院内での事実 | 対応日時、関係部署の記録 | 患者情報へのアクセスを必要な範囲に限定 |
| 職員への影響 | 業務への支障、本人の希望 | 共有する相手を限定して支援を検討 |
| 外部への相談 | 経緯と質問の一覧 | 相談先に必要な情報を確認して提供 |
これは院内手順の一例です。記録を保存する担当と場所を決めておくと、担当者が変わっても経緯を追えます。脅迫や暴力など切迫した危険がある場合は、安全確保を優先し、状況に応じ警察等へ相談してください。
低評価と不当な言動を分けて確認する
低い評価や不満の表明だけで、すべてをハラスメントと扱わないことが大切です。医療機関側の説明や対応を改善すべき内容がないかも確認します。そのうえで、事実に反する記述、個人への攻撃、要求の内容や態様などを整理し、必要な相談につなげます。
公開返信で診療内容や患者の個人情報を持ち出すと、別の問題につながりかねません。担当職員一人で反論せず、返信するか、何を伝えるかを責任者が確認する仕組みを作ります。投稿の削除や発信者への対応は、専門家や運営者の案内を確認して判断します。
出典:日本医師会:日医ペイハラ・ネット相談窓口(2025年4月9日) / 厚生労働省:職場におけるハラスメント防止
よくある質問
日医の窓口は誰でも匿名で使えますか?
公開案内では詳細ページに会員用アカウントが必要とされています。匿名利用を含む具体的な条件は、会員向け案内や窓口で確認してください。
口コミに反論すればよいですか?
すぐに公開返信する前に、事実と個人情報の扱いを確認します。院内の責任者に集約し、公開の場で説明すべき内容かを検討してください。
雇用クリーンプランナーの視点:職員個人に返信を任せない
患者への対応と職員の安全の両方を考えるには、広報、管理者、相談担当者が役割を分担することが有効です。投稿の評価や削除依頼だけに集中せず、名指しされた職員の不安や勤務への影響も確認しましょう。
仮に受付職員への批判が投稿された場合は、本人へ削除交渉を任せる前に、管理者が記録を確認し、職員の説明と希望を聞きます。事実確認、業務改善、外部相談を別々の担当で進められるよう、連絡先を一覧にしておくと役立ちます。
職員の相談体制の整備については、ハラスメント防止対策の基本もご覧ください。
まとめ
医療機関のネット中傷対策は、窓口の連絡先を知るだけでなく、記録、返信判断、個人情報保護、職員支援をつなぐことが大切です。利用条件を確認し、対応を職員個人に抱え込ませない仕組みを整えましょう。
