2026.04.12

J2札幌U18監督のパワハラ解任。肩や腹部への接触を「指導」で済ませた代償|一般社団法人クレア人財育英協会

【出典】U18監督、パワハラで解任 J2札幌


J2札幌がU18チーフ兼監督を解任 パワハラ行為を確認

J2札幌は4月10日、U18チーフ兼監督の倉持卓史氏を解任したと発表しました。

理由は、複数の選手とスタッフへのパワーハラスメント行為が確認されたためです。育成組織の中心にいる立場が、指導者としての線を越えたと判断された形です。


聞き取りで出たのは、選手への接触とスタッフへの威圧

クラブは、選手やスタッフら関係者への聞き取り調査を行ったとされています。

その結果、選手に対して肩や腹部をたたく行為があり、スタッフに対しては威圧的な態度や敬意を欠く言動があったと報じられています。

ここで問われたのは、勝たせたい気持ちではありません。選手やスタッフが、相手の立場を使って押されていたかどうかです。


論点 育成の現場では「軽く触れた」は免罪符にならない

育成年代の現場では、接触や強い言葉が「熱い指導」として流されやすいです。ですが、受け手が選手であり、相手が監督なら、その関係は最初から対等ではありません。

しかも今回は、選手だけではなくスタッフへの威圧も確認されています。つまり問題は一つの場面ではなく、現場全体を支配する空気になっていた可能性があるということです。


雇用クリーンプランナー(KCP)の視点 育成現場ほど「信頼関係」を免罪符にしない

この件の厄介さは、選手側が接触を「コミュニケーション」と受け取ってしまいやすいことです。ですが、そう受け取らせている時点で、もう立場の差が働いています。ここも運用で決まります。

次の一手は3つです。
①初動:身体的接触や威圧的言動があった時は、指導の一環で流さず、日時、場面、周囲の証言を整理し、必要に応じて記録を固定します。
②通報設計:選手や若いスタッフでも使える相談窓口を整え、不利益取扱い禁止を明文化します。結果を握る監督が相手なら、別ルートの相談先がないと声は出ません。
③再発防止:指導と接触の境界、叱責と言動の基準を具体化し、育成スタッフ全体で共有します。信頼関係があるから大丈夫、を組織が口にした瞬間、同じことは繰り返されます。


結語 育成とは、従わせることではなく、安心して伸びられる場を守ることだ

結果を出す指導者は評価されやすいです。ですが、その評価が、接触や威圧の免罪符になった時点で、育成は壊れます。

判断軸は単純です。その関わりが選手とスタッフを伸ばしていたのか、それとも黙らせていたのかです。育成の現場でいちばん先に守るべきなのは、勝敗ではなく、拒否できる関係です。

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