2026.03.25
島根県立大学のキャンパスハラスメントで教員を停職3カ月。深夜LINEと連れ出しが越えた境界線|一般社団法人クレア人財育英協会
【出典】大学の男性教員が男子学生に昼夜問わずLINE…深夜に連れ出して繰り返し不適切発言…「キャンパスハラスメント」に認定、停職3か月の懲戒処分
島根県立大学が教員を停職3カ月 男子学生へのキャンパスハラスメントを認定
島根県立大学浜田キャンパスの男性教員について、大学は停職3カ月の懲戒処分としたと報じられています。
男子学生に対し、昼夜を問わず連絡を取るなどして精神的苦痛を与えたとして、一連の行為を「キャンパス・ハラスメント」と認定したとされています。
2024年4月から2025年1月ごろ 深夜のLINEと連れ出しが続いた
記事によると、この男性教員は2024年4月から2025年1月ごろにかけて、担当する男子学生に対し、時間に関係なくLINEで通話やメッセージを送っていたとされています。
さらに、深夜に連れ出し、繰り返し不適切な発言をしたと報じられています。指導の名目があったとしても、時間の境界まで壊していたなら、それは教育ではなく支配に近づきます。
男子学生の申し立てで発覚 大学が事実確認を実施
この件は、男子学生からの申し立てを受けて大学が事実確認を行い、明らかになったとされています。
問題は、単発の不適切発言だけではありません。昼夜を問わない連絡と深夜の連れ出しが重なることで、学生が逃げ場を失っていなかったかが問われます。
法人化した2007年以降で初の懲戒処分 理事長も謝罪
記事によると、島根県立大学で教職員の懲戒処分が出るのは、法人化した2007年以降で初めてです。
山下一也理事長は、このような事態を起こしたことは誠に遺憾であり、深くおわびするとコメントし、再発防止に努めるとしています。初めての処分という事実は、組織がこの問題を例外ではなく制度の問題として受け止め始めたことも示しています。
論点 教育指導と私的接触を混同した時点で境界は壊れる
大学教員と学生の関係は、もともと対等ではありません。成績、評価、研究、進路の文脈がある以上、学生は教員からの呼び出しや連絡を軽々しく断れないからです。
だからこそ、深夜の連絡や連れ出しは、内容以前に境界の問題です。指導が成立するのは、相手が拒否できる関係にある時だけです。
雇用クリーンプランナー(KCP)の視点 学生が断れない前提で制度を作る
この件の厄介さは、教員側が指導や相談の延長だと思っていても、学生側では生活時間ごと侵食される点です。ここも運用で決まります。
次の一手は3つです。
①初動:夜間連絡、私的な呼び出し、深夜の面談も相談対象として明確にします。申し立てがあった時点で、メッセージ履歴、通話記録、面談メモなどを整理し、必要に応じて記録を固定します。
②通報設計:学生が使える相談窓口と内部通報を整え、不利益取扱い禁止を明文化します。担当教員の評価権限が強いほど、別ルートで相談できる設計が必要です。
③再発防止:指導と私的接触の境界を文書化し、夜間連絡、個別呼び出し、学外接触のルールまで具体化します。心理的安全性と安全配慮義務は、教員の善意ではなく手順で守るしかありません。
結語 深夜まで届く指導は、もう指導ではない
教育の熱意を否定する話ではありません。問題は、その熱意が相手の生活時間と拒否権を押しつぶした時です。
判断軸は単純です。学生が本当に断れたかどうかです。断れない関係の中で、昼も夜も相手に入り込むなら、それは学びを支える関係ではなく、支配の形に変わっています。
