2026.03.22

横浜市のパワハラ処分。財政局職員を減給、訓戒後も止まらなかった威圧言動とは|一般社団法人クレア人財育英協会

【出典】職員の懲戒処分について


横浜市が財政局職員を減給処分 パワハラ行為を複数回認定

横浜市は3月19日付で、財政局の50代事務職員を「減給10分の1・1カ月」の懲戒処分としました。

発表では、部下職員複数名に対して、大声や強い口調での発言、威圧的な言動など、パワー・ハラスメントに該当する行為を複数回行ったとされています。


問題の時期は令和6年度末頃 部下複数名への威圧が続いた

事案の概要として、当該職員は令和6年度末頃から、複数の部下に対して問題行為を繰り返していたとされています。

ここで重いのは、一度の失言ではなく、複数名に対して複数回行われた点です。威圧は単発でも傷になりますが、反復すると職場の空気そのものを変えます。


令和6年8月にも市長文書訓戒 前歴があっても止まらなかった

横浜市の発表では、この職員は令和6年8月、過去の所属で起こしたパワー・ハラスメントにより、市長文書訓戒を受けていたとされています。

つまり今回は、初回の問題ではありません。注意を受けた後も同種の問題が止まらなかったことが、処分の重さを別の角度から示しています。


管理監督者処分も実施 局長級1名を市長文書訓戒

今回の発表では、当該職員の処分だけでなく、管理監督者処分も行われています。

局長級1名が市長文書訓戒となったとされ、個人の問題だけでなく、管理責任も問われた形です。ハラスメントは本人の資質だけで起きるのではなく、止められなかった管理の側にも痕跡が残ります。


副市長コメント 安心して働ける職場を守れなかった責任

総括コンプライアンス責任者である伊地知副市長は、幹部職員によるパワー・ハラスメントが確認され、懲戒処分を行ったことを重く受け止めているとコメントしています。

また、被害を受けた職員への深いおわびと、安心して働ける職場環境を守れなかったことへの責任を感じているとしたうえで、職場環境の改善とハラスメント防止の取り組みを一層徹底するとしています。


雇用クリーンプランナー(KCP)の視点 訓戒の有無より、止まる仕組みがあったか

この件で見えているのは、威圧的言動そのものだけではありません。いったん訓戒を受けた職員が、別の所属でも再び問題を起こしたなら、個人の反省に委ねる運用が機能していなかったということです。処分だけでは戻らず、ここも運用で決まります。

次の一手は3つです。
①初動:大声、強い口調、威圧的言動が出た時点で面談メモを残し、必要に応じて記録・録音も含めて事実を固定します。相談を受けた管理職が抱え込まず、即時エスカレーションする流れを明文化します。
②通報設計:相談窓口と内部通報を、幹部案件でも使える状態にします。不利益取扱い禁止を明示し、訓戒後のフォローアップ面談や職場アンケートまで制度に組み込みます。
③再発防止:処分で終えず、配置後のマネジメント状況を継続点検します。心理的安全性と安全配慮義務は、研修をしたかではなく、現場で同じ威圧が再発していないかで判断するしかありません。


結語 「処分した」で終わる組織は、次の再発を準備している

訓戒も処分も、それ自体は区切りです。ですが、再発した時点で、それは区切りではなく、見逃しの記録に変わります。

判断軸は単純です。問題を起こした人を罰したかではありません。同じ種類の威圧を、次に止められる仕組みがあるかどうかです。職場を守るとは、反省文を書くことではなく、再発の通路を塞ぐことです。

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