2026.03.21

網走消防署のパワハラで消防司令補を減給処分 「ポンコツ」発言と喫煙強要が壊した職場|一般社団法人クレア人財育英協会

【出典】部下を「ポンコツ」などパワハラ 飲み会で喫煙強要や暴行も…消防職員に減給処分 網走消防署


網走消防署の消防司令補を減給処分 部下3人へのパワハラを認定

北海道・網走地区消防組合消防本部は、網走消防署に所属する30代の男性職員を、減給2か月の懲戒処分としたと発表しました。

部下3人に対する暴行、器物損壊、パワーハラスメントなどが認定されたとされています。処分されたのは、消防司令補の男性です。


歩道上で胸ぐらをつかみ、付随行為でネックレスを破損

記事によると、男性は2025年9月、飲み会後の歩道上で部下職員の胸ぐらをつかんだとされています。

その付随行為によって、部下のネックレスを壊したとも報じられています。飲み会の後だから軽く済む話ではなく、職場の上下関係が外でも続いていたことが問題です。


非喫煙者への喫煙強要 飲み会の場でも境界線を越えた

さらに2025年12月には、飲み会の場で非喫煙者の部下職員に喫煙を強要し、実際に喫煙させたとされています。

ここで露出したのは、酒席での空気を使って相手に従わせる関係です。強制が「その場のノリ」に変換される職場は、内部から崩れます。


日常業務中も「ポンコツ」「昇任は10年はやい」と発言

問題は飲み会の場だけではありませんでした。日常の業務中にも、部下職員に対して「ポンコツ」などの不適切な言動があったとされています。

また、「昇任は10年はやい」など、評価を不当に下げる発言もあったと報じられています。酒席の粗暴さと、日常業務の侮辱がつながっていたということです。


全職員調査で3件を把握 消防長ら3人にも注意・訓告

これらの3件は、2026年1月14日から30日までに全職員を対象に実施した「ハラスメントに関する実態調査」で把握されたとされています。

その後の関係者への聞き取り調査を経て、部下3人に対する行為はパワーハラスメントだと認定されたと報じられています。

網走消防は、男性を減給2か月としたほか、消防本部消防長ら3人にも厳重注意や訓告処分を行ったとしています。個人の処分だけではなく、管理側の責任も問われた形です。


消防長コメント 全体の奉仕者として「あってはならない」

網走地区消防組合の田中俊之消防長は、全体の奉仕者であるべき消防職員としてあってはならない行為であり、被害を受けた職員と地域住民に心よりおわびするとコメントしたとされています。

ここで問われているのは、服務規律だけではありません。住民の安全を預かる組織が、内部で人を萎縮させていなかったかという根本です。


雇用クリーンプランナー(KCP)の視点 酒席と日常業務を切り離さない

この件の厄介さは、飲み会の暴行と喫煙強要、日常業務中の侮辱が別々の問題ではなく、同じ支配の延長にある点です。処分だけでは戻らず、ここも運用で決まります。

次の一手は3つです。
①初動:酒席での強要、暴行、日常の侮辱的発言も同じ相談対象に含めます。違和感が出た時点で面談メモを残し、必要に応じて記録・録音も含めて事実を固定し、管理職ラインとは別に即時エスカレーションします。
②通報設計:全職員調査だけに頼らず、日常的に使える相談窓口と内部通報を整え、不利益取扱い禁止を明文化します。特に上下関係の強い組織では、匿名性と外部性が不可欠です。
③再発防止:ハラスメント研修を酒席マナーで終わらせず、指導、評価、懇親会の境界線まで具体化します。心理的安全性と安全配慮義務は、職務中だけ守れば足りるものではありません。


結語 酒の席で出る本音ではなく、支配の癖が問題だった

飲み会での粗暴なふるまいは、偶然の失敗として片づけられがちです。ですが、業務中にも「ポンコツ」と言い、昇任まで貶めていたなら、それは一晩の乱れではありません。

判断軸は単純です。酒席でも職場でも、相手が拒否できる関係だったかどうかです。拒否できない空気を使う人間を放置する組織は、現場の安全より先に、内側から腐ります。

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