2025.10.16
日本郵便、東京都内の統括局長をパワハラで解任──「辞めろ」「異動させる」暴言繰り返す、約1400局を統括する要職
【出典】西日本新聞(2025年10月16日配信)
【独自】郵便局長をパワハラで解任 東京都内約1400局統括の要職、「辞めろ」「異動させる」繰り返し暴言
約1400の郵便局を束ねる要職でパワハラ発覚
日本郵便は、東京都内の小規模郵便局約1400局を統括する男性主幹統括局長を、部下へのパワーハラスメント(パワハラ)行為を理由に解任しました。関係者によると、この男性局長は部下である局長らに対し、「何してるんだ、ボケ」「お前なんか辞めろ」「異動させる」「人を減らすぞ」などの暴言を繰り返していました。不当な降格を受けた局長も確認されており、被害者からの訴えを受けて社内調査を実施。2025年2月、会社はパワハラと認定し、主幹統括局長および統括局長の役職を同年解任しました。
被害訴えを受け社内調査、日本郵便「パワハラ事実を認定」
日本郵便は取材に対し、「パワーハラスメントがあったことは事実。厳正な人事措置を行い、再発防止策を講じている」とコメント。男性局長は約10年前から江東区・墨田区・江戸川区の100局を管轄する統括局長を務め、2024年度には都内の統括局長13人を束ねるトップの主幹統括局長を兼務していました。要職にある人物によるパワハラであり、現場では「異動の権限を盾にした支配的言動が横行していた」との証言もあります。
郵政組織に根強い「人事支配構造」と再発リスク
日本郵便では2020年にも、九州支社の副主幹統括局長によるパワハラが刑事事件化し、強要未遂罪で有罪判決を受けています。郵政関係者は「全国郵便局長会が人事権を事実上掌握しており、現場が“上層部の顔色”で動く構造が残っている」と指摘。権限と閉鎖性が強い職場では、静かな圧力型パワハラが繰り返されるリスクが高いとされています。
雇用クリーンプランナーの視点──「権限の集中が倫理を曇らせる」
雇用クリーンプランナー(KCP)の観点では、この事案は「人事権が個人の支配に偏る組織」の典型です。
・評価権や異動権が“威圧”の道具に変わる危険性
・上司に逆らえない心理的圧力が職場の沈黙を生む
・形式的な研修だけではなく、現場主導のハラスメント防止文化を根づかせる必要
KCPは、「権限を持つ者ほど対話を学び、権力の使い方を問う教育」が必要だと強調しています。再発防止のためには、“命令”から“信頼”へのマネジメント転換が欠かせません。
まとめ──“声を上げられる職場”こそが再発防止の鍵
日本郵便のパワハラ解任は、組織の構造的課題を映しています。権限の集中、沈黙の同調、長年の慣習。これらを変えるのは、「声を上げる仕組み」と「それを受け止める文化」です。働く人の尊厳を守る改革こそが、組織の信頼を取り戻す第一歩です。
