2025.09.27

文科省が教員働き方改革で新指針──保護者クレーム対応は「学校以外の業務」に

【出典】毎日新聞(2025年9月26日配信)
保護者クレーム、学校での対応は不要 教員業務の分類を刷新 文科省

保護者対応は「学校以外が担うべき業務」へ

文部科学省は9月26日、公立学校教員の働き方改革に関する指針を改定し、全国の教育委員会に通知しました。最大の変更点は、保護者からの過剰な苦情や不当要求への対応を「学校以外が担うべき業務」と明確に位置づけたことです。教育委員会に窓口を設けたり、弁護士の活用を促したりすることで、教員が直接対応する負担を減らす狙いです。

業務の3分類と残業時間の目標

改定指針では業務を次の3種類に分類しました。

①学校以外が担うべき業
②教員以外が積極的に参画すべき業務
③教員の業務だが負担軽減を進めるべき業務

このうち①に「保護者クレーム対応」を明記。②にはウェブサイト管理や設備点検、校舎の施錠などを含め、事務職員や支援スタッフが中心となることを推奨しました。③には給食対応や授業準備、行事運営などを位置づけています。残業時間の上限は従来通り月45時間とし、平均では月30時間を目指すと明記しました。

背景に教員の精神疾患と休職

文科省の調査では、2023年度に精神疾患で休職した教員のうち6.3%に「保護者対応」が影響していると推定されています。クレームや過剰要求は教員の心身に深刻な負担を与え、長時間労働とあわせて働き方改革を阻む要因となっていました。

雇用クリーンプランナーの視点から

雇用クリーンプランナー(KCP)の観点から見ると、今回の改定は「教員を守る制度設計」の一歩です。
・不当要求に対して個人が矢面に立たない仕組みを整える
・専門家(弁護士)や教育委員会による対応で、組織として保護する
・残業上限の「数字」だけでなく、業務分担の実効性を高める

「教育の質」を守るためには、教員が教育活動に集中できる環境を制度として確保することが欠かせません。

まとめ──「教育を守る」ための改革へ

保護者対応を学校外に委ねるという文科省の方針転換は、教員の働き方改革を具体化する試みです。教育現場での「やりがい搾取」を防ぎ、子どもに向き合う時間を取り戻せるかが問われています。あなたの職場でも「顧客対応」「不当要求」による過剰負担が制度として温存されていないでしょうか。働く人を守る仕組みが、結果的にサービスの質を高めるのです。

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