2025.11.11
愛知県美浜町、住民をカスハラで提訴へ──職員への暴言対応分として400万円の損害賠償請求|一般社団法人クレア人財育英協会
【出典】産経新聞(2025年11月11日配信)
愛知県美浜町、住民にカスハラの損害賠償400万円を求め提訴へ 議案可決
美浜町議会が提訴議案を可決、住民1人に400万円を請求へ
愛知県美浜町議会は11日、町職員に対して理不尽な要求や暴言を繰り返したとして、町在住の住民1人に損害賠償400万円を求めて提訴する議案を可決しました。
町が住民のカスタマーハラスメント(カスハラ)に対し、民事訴訟に踏み切るのは異例の対応です。
電話対応の強要と暴言、職員の業務を妨害
議案によると、この住民は町職員に対し、電話などでの対応を強要し、暴言を浴びせる行為を続けていたとされています。
町は、度重なる対応により通常業務が妨げられたと判断しました。
損害額400万円は「対応時間×職員給与」で算出
請求額の400万円は、カスハラへの対応に要した時間を職員の給与相当額として算出したものなどを合算した損害金と説明されています。
今後、本人の対応や協議の行方によっては、正式な提訴に進む可能性があります。
雇用クリーンプランナー(KCP)の視点──公共サービスを守るための「最後の一線」
今回のケースは、自治体が住民の行為を明確にカスハラとして可視化し、法的手段に踏み切るという点で象徴的です。
KCPは、公共窓口の安全を守るために、次の三点が重要だと考えます。
① 記録に基づく対応と説明
通話内容や対応履歴を客観的に記録し、提訴に至るまでの経緯を明確にすること。
② 職員保護と住民対応の両立
職員の安全と尊厳を守りつつ、正当な意見や苦情は歓迎するという姿勢を同時に示すこと。
③ カスハラ抑止のメッセージ発信
今回の対応を通じて、「暴言や過剰な要求は損害賠償の対象になり得る」ことを社会に周知すること。
結語:「言う権利」と「働く権利」のバランスをとる
住民が行政に意見を伝えることは大切な権利です。
しかし、その権利が暴言や過剰な要求に変わった瞬間、職員の「安心して働く権利」が侵害されます。
KCPは、自治体と住民が互いの線引きを共有しながら、公正で安全な公共サービスを維持できるよう、制度づくりと対話の両面から支援していきます。
