2025.10.03
愛知県で「カスタマーハラスメント防止条例」施行──罰則なしでも従業員を守る一歩に
【出典】名古屋テレビ(2025年10月2日配信)
客や患者の迷惑行為にNO! 愛知県「カスハラ防止条例」が10月1日施行 罰則は設けず
愛知県が全国注目の「カスハラ防止条例」を施行
愛知県は2025年10月1日、顧客や患者による迷惑行為を防ぐ「カスタマーハラスメント防止条例」を施行しました。暴言や威圧的な態度、理不尽な要求や長時間のクレーム対応といったカスハラ行為を禁止し、働く従業員を守ることを目的としています。
三重県桑名市が4月に施行した条例では「カスハラ行為者の氏名公表」といった強い制裁もありましたが、愛知県の条例は罰則を設けず「禁止の姿勢を示すこと」を優先しました。
カスタマーハラスメント被害と県民の声
愛知県内のスーパーで話を聞くと、50代の事務職女性は「退職に追い込んでやる」と顧客から言われた経験があると証言。「カスハラ防止条例があれば安心して働ける」と歓迎の声を上げました。
一方、接客業に携わる30代男性からは「ハラスメントの定義があいまいだと、正当な意見まで言いにくくなるかもしれない」との不安も聞かれました。
アオキスーパーの独自「カスハラ基本方針」
愛知県内で50店舗を展開するアオキスーパーは、2024年7月に独自の「カスハラ対策基本方針」を策定。
対象は「威圧的・脅迫的な言動」「不合理な要求」「過剰な時間的拘束」と明記し、30分以上同じ要求を繰り返す場合は対応を断ると線引きをしました。その結果、対応件数は大幅に減少し、従業員の安心感が高まったといいます。
今回の愛知県「カスハラ防止条例」施行によって、企業の現場対応にさらに後押しが期待されています。
まとめ──カスハラ防止条例は従業員の「盾」に
愛知県の「カスタマーハラスメント防止条例」は罰則を設けていないものの、社会全体に「迷惑行為を許さない」というメッセージを発信しています。
企業にとっては、従業員を守るルールや相談窓口の整備を進める契機となり、現場の接客業や医療現場で働く人にとって「心の盾」となる取り組みです。
カスハラ防止の動きは、今後全国的に広がりを見せ、安心して働ける環境づくりの基盤になると期待されます。
