2025.10.03

「あいテレビ」女性フリーアナがセクハラ訴訟──バラエティ番組収録で性的言動、テレビ局に4100万円損害賠償請求

【出典】弁護士ドットコムニュース(2025年10月3日配信)
バラエティ収録でセクハラ→重度うつ、女性フリーアナの訴訟…テレビ局側は「演出だった」と反論か

バラエティ番組収録中にセクハラ被害、女性フリーアナが提訴

TBS系列局「あいテレビ」(愛媛県松山市)が制作した深夜バラエティ番組の収録で、男性共演者から性的な言動やセクハラを繰り返し受けたとして、女性フリーアナウンサーが同局に対し安全配慮義務違反を理由に約4100万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。
原告女性は進行役として出演中、芸能人や僧侶の共演者から計37件ものセクハラ行為を受けたと主張。番組側が適切に対応せず放置したことで、重度のPTSDおよびうつ病を発症し、現在も就労できない状態にあると訴えています。

テレビ局側は「演出だった」と反論

10月3日に東京地裁で開かれた第1回口頭弁論で、原告代理人はテレビ局が「演出だった」「視聴者からクレームはなかった」として請求棄却を求めていると説明しました。
あいテレビ側は共演者の言動自体は認める一方で「原告の申し出に気づけなかった」と反論し、セクハラ被害の評価について争う姿勢を示しています。

BPOは「人権侵害なし」と判断

原告は訴訟に先立ち、放送倫理・番組向上機構(BPO)にも申し立てを行いました。しかしBPOは「人権侵害は認められず、放送倫理上の問題もない」との見解を示しており、今回の裁判はBPOの判断にも一石を投じる注目の事例となっています。

涙ながらの陳述とメディア業界の構造問題

法廷で原告の女性は「逃げ場のない状況で性的加害を受け、見せ物のように嘲笑され公にさらされた」と涙ながらに訴えました。
さらに「メディア・エンターテインメント業界には同様のセクハラ被害を受け、仕事を続けるために声を上げられない人が多い」と指摘し、「二度と繰り返させないために提訴を決意した」と語りました。

まとめ──セクハラ訴訟が問うテレビ業界の責任

今回の女性フリーアナによるセクハラ訴訟は、テレビ局の安全配慮義務や番組制作現場でのセクハラ防止体制の不備を問う重要なケースです。
「演出」という名目での性的言動が許容されるのか、BPO判断の妥当性、そしてメディア業界全体のハラスメント対策が改めて注目されています。

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