2025.10.13
岡山市が「カスタマーハラスメント防止条例」策定へ──罰則なしで来年度施行目指す、相談窓口設置案も
【出典】TBS NEWS DIG/RSK山陽放送(2025年10月10日配信)
「カスハラ」防止のための新たな条例の在り方を協議する特別委員会 来年度からの施行目指して【岡山】
岡山市が「カスタマーハラスメント防止条例」協議開始
消費者による従業員への不当な要求や暴言など、カスタマーハラスメント(カスハラ)の防止を目的とした新たな条例の検討が岡山市で進んでいます。
10月10日に開かれた市の特別委員会では、今年8月にまとめられた条例素案をもとに、定義や条文内容についての具体的な協議が行われました。
委員会は条例の早期施行を目指しており、2026年度(来年度)からの施行を視野に、来年2月の本会議で条例案を上程する方針です。
カスハラ定義を明文化、罰則なしで「相談支援型」へ
素案では、カスハラを「社会通念上相当な範囲を超える迷惑行為で、従業員の就業環境を害するもの」と定義。
ただし、罰則規定は設けず、事業者や従業員が相談できる仕組みの整備に重点を置く方針です。
会議では、
・「該当行為を細かく定めすぎると事業者に混乱が生じる」
・「罰則がない代わりに、企業や従業員が利用できる相談窓口の設置が必要」
といった意見が相次ぎました。
岡山市は、事業者の理解と市民への周知を両立させながら、柔軟な運用を目指しています。
カスハラ対策、全国的な広がり
全国では、三重県が罰則付きカスハラ防止条例の制定を進めるほか、愛知県・東京都などでも罰則のない「宣言型条例」が相次いで施行。
岡山市の条例は、「罰則ではなく共助」を軸に、従業員と事業者が互いに安心して働ける環境づくりを目指すモデルケースとなりそうです。
雇用クリーンプランナーの視点──“罰する条例”から“支える条例”へ
雇用クリーンプランナー(KCP)の観点では、岡山市のアプローチは「罰則ではなく支援による抑止」という重要な転換点です。
・事業者・従業員・消費者の三者が「対話」で問題を解決する仕組みを整える
・相談窓口や教育プログラムなど、予防型の制度設計を重視する
・企業が自律的に従業員を守れるよう、条例とマニュアルの連動を図る
KCPは、カスハラ対策を「行政主導の規制」ではなく、「地域と企業が連携して育てる仕組み」と捉え、条例を“人を守る文化”として根づかせることを提言しています。
まとめ──罰則よりも「安心をつくる条例」へ
岡山市のカスハラ防止条例は、罰則ではなく“支援と対話”を基軸にした全国的にも注目の取り組みです。
「ルールで縛る」から「仕組みで支える」へ。
従業員を守る条例は、企業の信頼と市民の安心を同時に育てる未来志向のモデルになるでしょう。
