2025.10.28

大阪・交野市で市幹部によるパワハラ疑惑──内部通報から1年以上放置、被害職員が涙の訴え

【出典】朝日新聞(2025年10月27日配信)
市幹部が複数職員にパワハラ、内部通報するも1年以上聞き取りされず


交野市の市幹部2人によるパワハラ、10人が被害訴え

大阪府交野市で市幹部2人から10人の職員が暴言や暴力の被害を受けていたことが明らかになりました。
27日、被害を受けた現役職員ら3人が記者会見を開き、内部通報を行ったにもかかわらず、1年以上放置された経緯を訴えました。
職員らによると、2011〜2024年の間に少なくとも9件のパワハラが発生。うち1人の幹部が8件に関与していたとされています。


暴言・暴力の実態──「おまえ、みんなに嫌われている」

2022年7月には、幹部が部下に対し「おまえ、みんなに嫌われているぞ」と業務と無関係な発言をし、「アホ」「ボケ」など多数の暴言を吐いた事案が報告されています。
別の被害職員はうつ病を発症し退職
こうした状況に対し、職員が2024年7月に内部通報を行ったものの、市側の調査は進まず、ようやく今月になって被害者への聞き取りが始まりました。


被害職員「行政のガバナンスが機能していない」

会見で職員は「加害幹部への恐怖があって声を上げられなかった。市は対応する意欲がなく怠慢だ」と批判。
別の職員は「もっと早く内部通報をすべきだったと自責の念もある。安心して働ける職場に変えてほしい」と涙ながらに訴えました。
市の広報担当者は「ガイドラインに沿って適切に対応している」と説明していますが、被害者側は調査の遅れを問題視しています。


内部通報制度の形骸化──「制度があっても機能しない」現実

今回のケースは、制度そのものよりも運用の停滞が問われています。
内部通報は組織の信頼を支える仕組みですが、通報後に調査が行われない場合、職員は二重の絶望を感じます。
通報者保護と迅速な対応を欠いた結果、組織の心理的安全性が損なわれ、沈黙が蔓延するリスクが高まります。


雇用クリーンプランナー(KCP)の視点──通報制度を「守るために使える」仕組みへ

KCPは、内部通報を機能させるには「制度設計」より「信頼設計」が必要だと指摘します。
通報が正しく扱われる体験がなければ、職員は二度と声を上げません。
次の三点を提言します。

① 通報から調査までの期限設定

通報から30日以内の初期対応を義務化し、放置を防ぐ仕組みを整える。

② 第三者委員会による独立調査

幹部が関与する案件では、外部専門家による公正なヒアリングを導入する。

③ 通報者保護と心理的ケアの拡充

報復防止を徹底し、通報者のメンタルサポートを提供する体制を整える。


結語:制度を「あるだけ」にしない勇気

通報制度は「あること」より「機能すること」が重要です。
声を上げた人が守られなければ、次の声は消えます。
KCPは、行政・企業を問わず、内部通報が信頼と改革の起点となる社会を目指し、実効性ある仕組みづくりを支援します。

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