2025.12.09

根室市がカスハラ対策基本方針を策定──悪質クレームには警告・警察通報・法的措置も視野

【出典】北海道ニュースリンク(2025年12月配信)

カスハラ対策基本方針策定 市、周知図る【根室市】


根室市がカスタマーハラスメント対策の基本方針を策定

根室市は、窓口や市立病院などでのカスタマーハラスメント(カスハラ)に対応するため、カスハラ対策基本方針を策定しました。
職員への暴言や威圧的な言動が続けば、警告や警察への通報、弁護士による法的対応も行う方針です。
市総務課は「お互いを尊重し合える関係づくりに理解と協力を」と呼びかけています。


暴言・長時間拘束・SNS中傷…増えるカスハラが職員の健康を脅かす

近年、公務員・医療職・窓口職員に対するカスハラ行為が増加しています。
暴行・脅迫・暴言・不当な要求・長時間の拘束、さらにSNSでの誹謗中傷など、社会通念を超えた迷惑行為が問題となっています。
根室市でも、こうした行為により職員が体調を崩す例が散見されるようになったことから、基本的な考え方と対応を明文化しました。


警察出動の事例も 根室市立病院や庁舎窓口でのトラブル

過去には、市立根室病院でのカスハラにより警察が出動し来院者が検挙された事案があったほか、庁舎1階窓口で大声を上げる来庁者も確認されています。
市は「悪質なケースには毅然とした対応を取らざるを得ない」としつつも、まずはルールを周知し抑止につなげる姿勢を示しています。


デジタル看板やポスターで周知、「正当なクレームは丁寧に対応」

市は各階のデジタル看板やポスター、公式ホームページなどを通じて基本方針の周知を進めています。
一方で、市総務課は「カスハラ行為は他の来庁者への対応にも影響し、市民サービス全体の低下につながる」としながらも、
意見や要望、正当なクレームはこれまで以上に丁寧に対応する考えを示しており、「声を上げにくくしない」工夫にも言及しています。


雇用クリーンプランナー(KCP)の視点──地方自治体の「カスハラ防災計画」として

KCPは、今回の根室市の方針を「地方自治体版のカスハラ防災計画」と捉えます。
自然災害に備えるのと同じように、職員の心身を守る仕組みを平時から整えることが、公務の持続性を高めるからです。
実効性を高めるには、次の三点が重要です。

① 行為類型と対応レベルの可視化

暴言・長時間拘束・SNS中傷などの行為をレベル分けし、「注意・警告・通報・法的措置」の基準を職員と市民に分かりやすく示すこと。

② 職員向けトレーニングとメンタルサポート

カスハラ場面での対応スキル(複数対応・話の打ち切り方・記録の取り方)と、被害後の相談・ケア体制をセットで整えること。

③ 「意見歓迎・ハラスメント不可」のメッセージ発信

「苦情をやめて」ではなく、「意見や要望は歓迎、暴言や威圧はお断り」というメッセージを繰り返し発信し、市民との信頼関係を守ること。


結語:職員を守ることは、市民サービス全体を守ること

カスタマーハラスメント行為は、目の前の職員だけでなく、他の来庁者への対応にも影響し、市民サービス全体の低下につながります。
根室市の取り組みは、限られた人員で公共サービスを維持するための「防衛線」でもあります。
KCPは、自治体と市民の双方が「尊重しながら意見を伝え合える関係」を築けるよう、制度設計と対話の両面から支援していきます。

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