2025.10.25
クマ駆除への悪質抗議は「カスハラ」──横手市が異例の声明、職員を守る毅然対応
【出典】ENCOUNT(2025年10月23日配信)
クマ駆除への悪質抗議は「カスハラ」 市が異例の声明「職員守るため」 毅然対応に称賛の声
横手市、抗議電話に「カスハラ対策基本方針」で対応を明示
秋田県横手市は23日、公式SNSで「横手市からのお願い」と題した声明を発表しました。
市内での親子グマ3頭の緊急銃猟をめぐり、一部から誹謗中傷を含む抗議電話が寄せられる可能性を想定し、「横手市職員カスタマーハラスメント対策基本方針に基づき毅然と対応する」と宣言。
職員の安全と尊厳を守るための発信として、全国的な注目を集めました。
緊急銃猟の背景と声明の意図
横手市では22日、幼児施設や病院が隣接する河川敷で親子グマ3頭を駆除。
クマ被害が相次ぐ中、県内で初めて緊急銃猟制度が適用されました。
市は「市民への危害が懸念される場所であり、安全確保のための判断」と説明。
担当者は「過去には『なぜ殺すんだ』などの抗議が数十件寄せられ、業務に支障が出た経験がある。今回は職員を守るために先手を打った」と述べています。
悪質クレームを「カスハラ」と明確化、毅然姿勢に称賛の声
市の声明では、誹謗中傷や過剰な要求を「カスタマーハラスメント(カスハラ)」と定義。
「職員を守るために毅然と対応する」と明記した点が大きな反響を呼びました。
ネット上では「職員を守る姿勢に敬意」「ガチャンでOK」「毅然対応が正しい」といった賛同コメントが多数寄せられています。
過剰な抗議を「顧客対応の延長」とせず、行政もカスハラ被害者であると認識した点が、社会的に意義深い動きです。
雇用クリーンプランナー(KCP)の視点──公共職場における「防衛の倫理」
行政機関も民間企業と同様に、職員を守る安全配慮義務を負います。
横手市のケースは、自治体が顧客からの暴力的要求に対して明確な一線を引いた先進例です。
KCPは次の三点を提言します。
① カスハラ対応方針の明文化と共有
電話・来庁・SNSなどの全チャネル対応方針を整備し、職員と市民双方に周知します。
② 被害発生時の即時記録と共有
暴言・脅迫などの記録とエスカレーション体制を整え、対応を属人化させない仕組みを構築します。
③ 公務員のメンタルヘルス保護
抗議対応を担う職員の心理的負荷軽減を目的とした研修・相談制度を定期化します。
「毅然さ」は冷たさではなく、信頼を守る行為
横手市の対応は、「お客様」ではなく「加害的要求者」と向き合う新しい行政モデルを示しました。
毅然さは拒絶ではなく、職員と市民双方の安全を守るための信頼の技術です。
KCPは今後も、官民問わず、ハラスメントのない職場文化を支える仕組みづくりを推進します。
