2025.10.24

若者の自殺が高止まり──「進路の悩み」が大学生の最多理由に

【出典】FNNプライムオンライン(2025年10月24日配信)
若者の自殺が高止まり、大学生では「進路の悩み」が最多 厚労省・自殺対策白書


若者の自殺、深刻な高止まりが続く

厚生労働省が公表した「自殺対策白書」によると、2024年の自殺者は2万320人でした。
前の年より1517人減少し、統計開始以来2番目に少ない数となりましたが、若者層の自殺は依然として高止まりしています。

特に小中高校生の自殺者は529人と過去最多。
深刻な傾向が続いており、白書は若年層の自殺要因について詳しい分析を行いました。


15歳~29歳で3000人超 大学生は「21歳」が最多

国内の15歳から29歳の自殺者は3,000人を超える状態が続いています。
男女別にみると、20代では男性が多い一方、15~19歳では女性が男性を上回る結果となりました。

さらに、大学生では男女とも「21歳」が自殺のピーク。
原因として「進路に関する悩み」が最も多く、進学・就職・将来への不安が背景にあると分析されています。


「無職」の若者、自殺率が突出

職業別では、無職者の自殺率が特に高いことが明らかになりました。
原因の上位は「病気の悩み(うつ病)」であり、社会とのつながりの希薄化が影響しているとみられます。

一方、有職者の自殺では「職場の人間関係」や「過労」「責任感の重圧」など、仕事に関連するストレスが大きな割合を占めました。

若年女性では「服毒(医薬品)」による自殺が多く、心身の不調に対する支援体制の弱さが浮き彫りになっています。


雇用クリーンプランナー(KCP)の視点──“働く前”から支えるメンタルケアを

雇用クリーンプランナー(KCP)は、今回の白書を「進路とメンタルの断絶」として受け止めています。
学校から社会へ移行する過程で、進路不安や孤立感を抱える若者が増加している一方、相談先を見つけられない構造が問題です。

KCPは、若者の自殺予防に向けて次の3つを提言します。

① 教育現場と職場の「メンタル連携」の強化

大学・専門学校・企業の採用部門が協働し、進路相談と心の支援を一体化させる。
進学や就職の選択に伴うストレスを、早期に受け止める仕組みを作る必要があります。

② 雇用前の「キャリアカウンセリング制度」

学生が社会に出る前に、働く目的・不安・価値観を整理できるプログラムを設ける。
メンタル面での不安を可視化する「予防的支援」が鍵です。

③ 職場の心理的安全性を基盤に

新社会人が孤立しないために、メンター制度や相談窓口の常設を推進する。
人間関係のストレスが命に直結することを、組織として理解すべきです。


「命を守る支援」を、社会全体で

若者の自殺は、個人の問題ではなく社会の支援設計の問題です。
進路・雇用・人間関係という“生きる構造”を安全に保つためには、誰もが声を上げやすい環境づくりが欠かせません。

厚労省は「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556)などの相談窓口の利用を呼びかけています。
悩みを抱えたときは、どうか一人で抱え込まずに相談してください。

KCPは、教育と雇用のあいだにある“心の谷間”を埋める仕組みをつくり、若者が安心して働き、未来を描ける社会を支援していきます。

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