2025.10.13

部下が上司に「朝までに始末書を書いておいてください」──滋賀県警の男性巡査部長をパワハラ認定、所属長注意処分

【出典】読売新聞(2025年10月11日配信)
上司にパワハラ、巡査部長に所属長注意…喫煙見つけ「朝までに始末書を書いておいてください」

部下が上司に「始末書を書け」──異例のパワハラ認定

滋賀県警の警察署に勤務する40代の男性巡査部長が、上司に対して不必要な始末書を提出させた行為がパワーハラスメント(パワハラ)に当たるとして、9月24日付で所属長注意処分を受けていたことが明らかになりました。

県警監察官室によると、巡査部長は6月2日ごろ、職場内の換気扇下で喫煙していた上司を見つけ、「朝までに始末書を書いておいてください」と指示。上司は実際に始末書を作成し、巡査部長に提出しました。
この行為が発覚したのは、上司が別の職員に相談したことがきっかけでした。

「浅はかな考えだった」と本人認める

調査に対し、巡査部長は「浅はかな考えだった」と発言を認め、発覚後は上司と別部署に異動しています。
滋賀県警は「階級上位の警察官に対して業務上必要のない行為をさせ、人格および尊厳を否定した」として明確なパワハラに該当すると判断。上司部下の関係性が逆転した異例のケースとして注目を集めています。

職場内ハラスメントの複雑化、上下関係の「力の使い方」が焦点に

今回の事案は、上司からのハラスメントではなく部下からの心理的圧力という形で発生した点で異例です。
専門家は「組織におけるパワハラは、地位や権限だけでなく“人間関係上の優位性”からも起こりうる」と指摘。上下関係の力学を問わず、互いの尊厳を守る意識が職場全体に必要だとしています。

雇用クリーンプランナーの視点──「指導の正義」が暴走しないために

雇用クリーンプランナー(KCP)の観点では、今回のケースは「職場内のルール遵守」と「人間尊重」のバランスが崩れた典型例です。
・ルール違反を見つけたとしても、指導手段が適切でなければ“ハラスメント”になる
・職務上の正義感が“制裁”へ変化した瞬間、職場の信頼関係は壊れる
・組織には「誰が誰に対しても注意できる風通し」と「人格を尊重する指導文化」が両立して必要

KCPは、警察や公務職場のように階級が明確な環境ほど、指導権限と人権意識の境界線を教育で明確化することが再発防止の鍵だとしています。

まとめ──“立場”より“態度”が信頼を決める時代へ

パワハラは上司から部下に限らず、立場の違いに関係なく発生します。
組織の強さは階級の上下ではなく、互いの尊厳を守る態度に表れます。
「正義の指導」が暴力に変わらないよう、ルールと敬意を両立させる仕組みづくりが求められています。

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