2025.10.06
高市早苗氏「馬車馬発言」に撤回要請──過労死弁護団が抗議、「古い精神主義」「過重労働を助長」と批判
【出典】時事通信(2025年10月6日配信)
高市氏に「馬車馬発言」撤回要請 過労死弁護団「古い精神主義」
高市氏の「馬車馬のように働く」発言が波紋
自民党新総裁・高市早苗氏が選出直後に行った「全員に馬車馬のように働いてもらう。ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる」という発言をめぐり、過労死弁護団全国連絡会議が6日、「強く抗議し撤回を求める」と声明を発表しました。弁護団は、長時間労働や過重労働が社会問題化している中での発言は「古い精神主義の復活を思わせ、過労死防止の努力を無にする」と厳しく批判しています。
「過労死遺族に謝罪を」──被害者家族の怒り
声明には、2014年に過労自殺した総務省キャリア官僚の遺族のコメントも含まれ、「家族を亡くした過労死遺族に謝罪を」と強い憤りを表明しました。弁護団代表の川人博弁護士(電通過労自殺事件の遺族代理人)は、「発言は政治的影響力が大きく、働く人々の労働意識を後退させかねない」と指摘。現代の労働環境で最も必要なのは“精神論”ではなく“制度と保護”だと強調しました。
過労死と働き方改革の現実
日本では年間数百人が過労死・過労自殺で命を落とし、過重労働によるうつ病や精神疾患の労災認定も増加しています。
「働き方改革関連法」施行後も、長時間労働や名ばかり管理職問題は根強く、政府主導の発言として「馬車馬」という比喩は、社会全体の意識後退を招きかねません。
雇用クリーンプランナーの視点──「頑張る」より「守る」社会へ
雇用クリーンプランナー(KCP)の観点から見れば、この問題は「政治家の言葉」と「職場のリアル」の乖離を象徴しています。
・労働の美徳を“根性論”で語る時代は終わり
・ワーク・ライフ・バランスは生産性向上の前提条件
・制度で人を守る文化を社会全体で共有することが重要
「馬車馬」のように働くことを美化するのではなく、安心して能力を発揮できる職場環境を整えることこそが、現代のリーダーに求められる姿勢です。
まとめ──「働かせすぎない政治」こそ、次の時代のリーダーシップ
今回の高市氏の発言は、働き方の方向性を問う警鐘でもあります。
日本社会が目指すべきは“働かせる政治”ではなく、“働く人を守る政治”。
ワーク・ライフ・バランスを「甘え」と切り捨てるのではなく、持続的な労働環境の基盤と捉えることが、これからの雇用クリーン社会を築く鍵になります。
